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ゲヘナ人物集

現在の伏線っ……!

リンダールのフィサールの迷宮で見つけた四行詩

▼リフラの解読した四行詩(こちらが成就している)
“少女が真なる黄金に出会う時”
“天を望む輝きが覗く”
“真実を求めるならば暗闇に赴け”
“蛇は欠け、十と九を数えるだろう”
▼リフラ以外が解読した四行詩
“紫の獣が指し示すその先で”
“赤き露は毒に穢れる”
“真実を求めるならば影に踏み入れよ”
“蛇は欠けず、二十に一つ足りぬまま”
    • 水晶の瞳のバレノン曰く、『十九』という数字が最も重要。また、『欠け』と『欠けず』の結果が共に同じ十九を示している事が重要なヒントを示しているという。
    • これ以上の知識を調べるのなら、“獄界の賢者”と呼ばれるヴァーシグなる魔物を探すか、言論都市ウァスの図書館の幻鏡域のさらに奥、書庫の獄へと向かうしかないとのこと。
  • 崇呪十九紋のあり方を示した四行詩。崇呪十九紋は首領級邪霊を“首領級”たらしめている邪霊律であり、煉獄全体に邪霊を崇拝する人間達によって維持されている。首領級邪霊の一体がたとえ反存在によって滅ぼされようとも、崇呪十九紋がある限り別の邪霊が首領級の力を得て昇格してしまうという。
  • リフラが選んだ四行詩によって一人の邪霊が滅び、同時にもう一人の邪霊が昇格して現在の崇呪十九紋が完成した(ダッシャールが欠けているのは元からであり、誰が昇格した邪霊なのかは非認識の呪いによって区別できなくなっている)。
  • 首領級邪霊を本当の意味で滅ぼすには、この崇呪十九紋を消滅させる必要がある。

 

新たな四行詩

リフラの解読した四行詩の成就と共に、新たに出現した四行詩。

“砂は街を隠した”
“それは魂に冠をもたらす”
“盛る災禍に惑わされてはならぬ”
“真実は安寧の眠りの中に”
    • 真偽不明。
  • 埋没都市のことを示したものと思われる。

 

風術の秘密

〈ザクム杯〉に姿を見せた、リフラの子孫を名乗る少女と、老成したハマーディーン。彼は妖霊を連れず、クルシュに『選択を間違うな』と告げた。その真意やいかに。

  • カハーバキアの『竜巻の舞踏場』にある風術の魔方陣による過去への干渉を可能にしたことを示すもの(第4期リプレイ参照)。未来のハマー達はある歴史の転換点から分岐した別の世界から過去に干渉を試みていた。
  • 未来からやってきたハマーの真意は、クルシュに首領級邪霊、果てはイブリスへ対抗するために必要な、“妥協せぬ心”を示すものだった。
  • 結果、クルシュはイブリスへの対抗手段の手がかりを得、同時にアディムを失うこともなかった。

 

イブリスの居城

そこを登りきればイブリスに会えるという幻境域、バスッサの〈ラトイーン〉。現在のバスッサは大抗争の争乱で廃墟となり、誰も立ち入るものはないという。果たして皆はイブリスに出会って何を願うのか?

  • 登りきった者は首領級邪霊となるとも、彼等の会議の席に加わることができるとも言われている。
  • メレイヨキ曰く、イブリスの居城を独力で訪ねた人間は煉獄ができて以降誰もいない。

 

サーネリアの秘密

総ランクに似合わない実力を持ち、24時間を越えてもなお燃え続ける源の炎まで所有している幻鏡使いサーネリア。彼女の正体は果たして?

    • 頽廃の果実酒は必ずしも一定の効果をもたらすことはなく、また常に望むような力を享受者に与えることはないという。彼女もまたそのような特例なのだろうか?
  • 「書庫のこぶ」よりハマーが得た【サーネリア】の本によれば、彼女の力の秘密とは、永続堕落のひとつ【邪霊の祝福】であった。〈輪廻之轍〉によって反魂されることで大きな力を得て生まれ変わった彼女は、同教団の幹部であるらしい。
  • 行方をくらました彼女の真意は?

 

世界意思の雫

地上の象徴であり数多く集めれば地上の風景が映るという。

  • アキリナ率いる紫杯連〈隠華〉の協力によって毎シナリオ見つけられることになった。シナリオの冒頭に1d6し、偶数ならランダムでひとつ手に入る。
  • アキリナ曰く、地上の象徴でもある〈太陽〉の世界意思の雫はきわめて重要なものであり、直接邪霊に干渉する唯一の世界意思の雫である。ジャハンナムにもひとつしか存在せず、手に入れることは非常に難しい。
  • マリヘフが単身挑んだ風術の試練を経て、邪霊の力に直接干渉する地上の象徴でもある〈太陽〉の世界意思の雫を入手することに成功した。

 

魂装協会の闇

本部すら不明の魂装協会。もっとも闇の深い団体の真意を探るため、その創始者である天使を反魂するための準備が進んでいる。界螺統率者のアルブム・スイーンが右腕とも呼ばれる享受者を派遣して内偵を進めている。

  • 現在、五大紫杯連合同の大反魂作戦により、魂装協会の歴史を知る幹部の天使の反魂のため、鉱山都市クスンドに残る要塞の獄が攻略されている。
  • 統率者バジの意向を無視し反乱を起こそうとした燐誡の幹部や、紫杯連〈隠華〉の統率者アキリナを蘇らせたのは、〈輪廻之轍〉を名乗る集団だったという。

 

輪廻之轍

一度死に、そして反魂されることでラウの与えた水と土を混ぜた泥より作られた身体を脱ぎ捨て、新たな生命を得るという教義の邪霊信奉者たちの教団。

  • シュメルカの大臣を取り込んでいた折に名前が登場し、ゼガの黒い水を巡る騒動では界螺の勢力を一掃して事態に混迷をもたらした。
  • 魂装協会と深いかかわりがあり、埋没都市ラウを中心に活動している。
  • その黒幕は首領級邪霊との争いに敗れ、今なおその座に返り咲くことを臨む“蛇王”ザッハークである。
  • 邪霊の中には力によって人間を従えるものがいるが、支配された印を反魂用の肉体の中に仕込んでいるため、反魂された者の異常は外からは全くわからない。

 

地上への到達方法

  • 到達感覚を高める
  • 全ての世界意志の雫を集める
    • アキリナ、アリー、アフマドらは20年以上前に、これによって地上の夕焼け空を目撃している。
  • フィサールの四行詩を全て解読、成就させる
  • 全ての邪霊を倒す
    • 以下3つとほぼ同義
  • 天蓋を砕き空を昇る
  • 非認識の呪いを打ち破る
  • 埋没都市を全て浮上させる
  • 天使の遺跡を探索し、地上へといたる門を見つける
  • ジャハンナム北東部、ディーグ山脈の北の空にある空の歪みを調べる
  • 月の支配者天使ゼラキエルを説得し、月の門を開く
  • ジャハンナムが煉獄に落ちた当時の第一世代の魂に聞く
    • ソラリス、アムリタは封印されていたため知らない。
  • シェオール王国期にある遺跡のどこかに全ての妖霊を従える魔道書があり、全ての妖霊の力を結集させることで地上に行ける

一説では、全てでたらめ、あるいはイブリスに成り代わり煉獄の王になる方法であるなどともされる。

 

イブリスへの勝利条件

ラウとの勝負は、人間がイブリスの定めた条件を満たすかどうかで決まる。

  • その勝利条件は、妖霊であるイブリスの真名を知り、イブリスを従属させること。

 

イブリスと首領級邪霊の反発。

首領級邪霊とイブリスは何らかの意志の齟齬により反発している。

  • 真偽不明。

紫杯連『逢露』

統率者:“正義の幻鏡師(アル・アドル)”サマカト・アル・クルシュ
 本部:黄金都市アルゾァハブ

鐘杏からの燐誡の離反騒動に際し、シェオールの紫杯連間の均衡を保つため(表向き)撤退した袈唇、勢力を現じた鐘杏の支配地域の一部を受け継いで発足した紫杯連。統率者クルシュが、渓谷の街リジャーフに隠されていた大抗争時代の頽廃樹を見つけ出し、『露に逢う』て誕生したとされる。(事実の経緯は違うが)。
 この後、ジャハンナムの各所では四大紫杯連(燐誡を含めれば五大紫杯連)の統率がやや緩やかになり、いくつかの末端が独自組織を旗揚げした。数年のうちにこれらは再統合されもとの支配形態へと戻ってゆくのだが、この再編のきっかけとなった逢露の存在はジャハンナム史でもひとつの転換点と言えるだろう。

 

統率者

“アル・アドル”サマカト・アル・クルシュ【邪眼幻鏡使い/人間】(ゆっけ)
 アフロヘアにサングラスの偉丈夫。幻鏡の炎を灯したランタンを掲げ、煉獄の地に愛と正義を貫く。いかなる陰謀や邪霊の囁きにも屈することなく、皆の先陣を切って進む高潔な人柄を慕うものは数多い。過去の経歴は不明であり、鐘杏でエザレラの元に就くまでの彼を知るものはおらず、彼自身もそのことを語ることはない。

 

主要幹部

リフラ【座空暗殺刀士/人間】(しろみけ)
 幼い外見にして冥極刀“金糸雀”を振るう、シェオール屈指の刀士。暗殺士の一族出身という噂もあり、今なお遥かな高みを見て己を鍛え、術技を極める上昇思考を持つ。高ランクの享受者には珍しく、信義だけでは動かない。会計担当。

ガシム・アリ・アーダム【獣甲炎術師/銀糸の民】(真性)
 言論都市ウァスの交易商、アーダム商会の六男坊。銀糸の民として生まれ神語学院を首席で卒業した後、ドロップアウトして炎術師の道を歩む。父譲りの才で陰謀策謀取引腹芸なんでもこなすが、クルシュには頭が上がらない模様。渉外担当。

ハマーディーン【黒沙炎術妖霊使い/半妖霊】(どみにく)
 逢露を守護する魔神(イフリート)アディムの付属品。カハーバキア出身の半妖霊で、アディムの甥にあたる。根性と顔と性格と雰囲気が悪いクズ男の見本で、調子に乗る事とこびへつらうことにかけては一流。紫杯連内でのカースト最下位を務める。

 

主要幹部見習い

マリヘフ・ビント・アムシャド【炎術風使い座空暗殺神語ソードダンス刀士/人間】(Riza)
 準幹部から昇格した。偉大なる雑芸師を父に持ち、目標とする少女。さまざまな術技を修め、多芸だがある種器用貧乏。現在はナスリーンの抜けた穴を埋めるべく、幹部に混じって奮戦している。

 

準幹部

ジャイヤーン【獣甲愧拳闘士/獣人】
 ヘラジカの巨漢。気はやさしくて力持ち。沈着だが生真面目すぎるのが欠点。リフラと供に術技の訓練部を担当する。

モウラ【邪眼術師/人間】
 元袈唇出身の幼い少女。身長の倍ほどもある邪眼の弓を何本も背負い、邪眼使いとしての技量は随一。シェオールの抗争を期にガシムに拾われ、逢露の遊撃隊員に。寂しがり屋。

イーラ【神語刀士/銀糸の民】
 銀糸の民の刀士の少女。日々リフラの指導を受け、かくあるべしと修練を積むが、さて目標にするものが間違ってはいないか?

 

顧問(凌渦よりの派遣)

“西風の”ナスリーン【覇杖ソードダンス炎術獣甲闘士/人間】(Riza)
 凌渦執行部の一人。ながらく交流人員として逢露に派遣されていたが、このたび凌渦統率者のアリー・ターリブから招聘を受け、彼の元でさらなる強さを求めて修行中。


支配地域

黄金都市アルゾァハブ(本部)

 シェオールから徒歩で2週間ほど西にある地域、天然自然のオアシスを中心に発展する街。街の北には睨んだものを黄金へと変える変種のバジリスクが生息する特殊な幻鏡域があり、この街の名の由来にもなっている。
 新興都市であり、シェオールにも程近いことから雑多な街並みにさまざまな人種、職業が集う。一部では混乱も見られるが、逢露の統括が明確なため治安は悪くない。
 
アッサード
 茶虎模様の猫の獣人。美しい少女の妖霊を連れる暗殺士。首領級邪霊、傍観派諸侯の筆頭である“魔剣の大公”ノトルファリと因縁がある。
ハサン
 アッサードとは兄弟同然に育った無二の親友。小柄な身体で俊敏に、巨大な両刃の銘刀を振るう人間の刀士。
アデブ
 でっぷりと肥えた人間の愧拳闘士。悪人面の見かけに寄らず機敏でタフでクレバー。古流の愧拳術を学ぶ。将来の夢はラウの復興と“風の大会”の復活。
サーネリア
 何らかの秘宝と思われる、源の炎を灯す巨大な杖を掲げた水色の髪の少女。愛すべき直情馬鹿。逢露の統率者を目指している。自称ジャハンナム最強。

 

渓谷の街リジャーフ

 大抗争時代、独立中立を貫いた紫杯連“隠華”の支配地域。かつての統率者と幹部を失い、残されたごくわずかな者達が暮らす閑散とした地域だったが、逢露の接収より紫杯連第二の街へと復興を始める。黒沙帯に面する辺境に存在し、渓谷の風を受けて週に2度ほど黒沙が降る。
 
アルハール
 リジャーフ支部長。見目鮮やかなピンクの髪をした美しき半妖霊の炎術師。気まぐれで怠惰で、万事が適当な享楽主義者。
ケルク
 リジャーフ副支部長。ガシムの神語学院での後輩でもある銀糸の民。アルハールを立てて裏で実権を握ろうとしている。狡猾だが迂闊。黒沙術をはじめ多数の術技を修める。

 

瓦礫の街シェオール

 かつては界螺、鐘杏、凌渦、袈唇の四大紫杯連が勢力を拮抗させていたが、逢露は鐘杏の一部と袈唇の支配地域の大半を手に入れている。支部は娼館兼酒場の『踊る妖霊』亭。炭鉱都市であった常夜の街ナレダの高級娼婦たちと住人たちや、ラスマーンの子孫である双子も住んでいる。
 
アズラッド
 シェオール支部長。寡黙で実直な人間の刀士。長身で筋肉質、髪は額が目立つよう全て後ろに流し三つ編みにしている。アルハールとは同期。
レティシア
 金髪の美しい少女。幼い肢体のほぼ全てを余すところなく獣甲でかためている。尊大で傲慢だが深謀遠慮。タイシルとは世代を超えて仲がいい。

 

獣の王国リンダール

 勢力混在地域の一国であり、その祖先“千獣王”が住むという大密林の幻鏡域を保有する獣人たちの王国。逢露の支配地域というよりは緩やかな同盟、協力関係。紫杯連には多くの人材を派遣している。そのためか逢露の獣人比率は他の紫杯連に比べても多い。
 
アブドゥル
 駐在連絡員。熟練の神語術師。浅黒い肌にターバン。実直で素直だが騙されやすい。影が薄いのが一番の特徴。

 

烏の街アールケー

 人口2千人ほどの田舎町。〈界螺〉の連絡所があるだけの町だったが、〈逢露〉に乗り換えようとしているらしい。

ファーユとファファール海

 ラルカイハが「三倍強い赤い〈大海蛇〉」を求めてファーユに連絡所になる支部と海上探索支部が設けさせた(彼のポケットマネーらしい)。
 噂の大海蛇の正体は残念ながら巨大蛸だったようだが…
 海上探索支部は小型船1隻のみ。
 

ご意見番

 第一線を引退し、後進の指導を務める隠居組。
ジャバド
 前シェオール鐘杏支部長。炎術師とは思えぬ巨躯と怪力を誇り、男女問わず色を好む89歳。依然現役に劣らない実力と、大抗争以前の経歴を知る頼れる相談役。
タイシル
 獣甲だらけの老人。元シェオール鐘杏副支部長。71歳。暴走しっぱなしのジャバドを補佐するため副支部長をしていたが、本来は彼も直情径行。
ラルカイハ
 『ありとあらゆる蛇を従えた』と豪語する痩身の覇杖術師。エイルス教の大司祭でもある。おんとし100歳。ジャバドの初恋相手。


その他の紫杯連の人たち

燐誡

エザレラ
 前シェオール鐘杏支部長、現燐誡支部長。燐誡の統率者、バジ・フォルバブーの一人娘。クルシュ達が駆け出しの頃からの付き合い。策謀を得意とするが、最近は離れる一方の実力差に色々思うところがあるそうな。リフラとはよき相談相手。

 

凌渦

“炎の虎”アリー・ターリブ
 この20年、ジャハンナムで最強の名を冠し続ける黒炎術師にして刀士。その一閃は首領級邪霊を屠り、また地上への道を知るともされるが、その真偽については本人は黙して語らない。〈ザクム杯〉ではリフラに勝ちを譲ったが、熟練の享受者の中にあれが彼の実力だと信じている者は誰もいない。

“虎の弟”アブー・ターリブ
 アリー・ターリブの弟。兄に瓜二つの容貌だが毛並みは白い。放浪癖のある兄に代わって凌渦の運営を一手に取り仕切る苦労人。

アリーム=ラヒム 【覇杖黒沙使い/人間】
 ナスリーンの部下。〈凌渦〉から暴走しがちなナスリーンのお目付けとして派遣されてきた。【黒い舟は煉獄を渡る】で人員を運ぶ輸送要員。聖蛇両方の杖を使いこなす覇杖の達人。


キャンペーン関連の重要NPCなど

ラスマーンの双子

 ラスマーンとその愛妾である妖霊シルニーヤとの間に産まれた半妖霊の双子。ラスマーンの血を引き、全ての妖霊と人間の王となる資格を持っているという。双子のいずれかが王国を滅ぼすとの予言を信じたラスマーンによって、二人とも長い間棺に封印されていた。

アムリタ
 ラスマーンの双子、ソラリスの妹。外見年齢は8歳前後で、半妖霊と妖霊の能力を併せ持つ。妖霊として実母シルニーヤに育てられたが、予言を恐れたラスマーンによって母とも引き離され、封印具の棺に幽閉されていた。
 兄であるソラリスが非道な方法で妖霊を従え、人間たちを支配しているのを憂いてクルシュらにその阻止を願った。
 現在は兄、母と共にシェオール郊外の家で平穏に暮らしている。

ソラリス
 ラスマーンの双子、アムリタの兄。人間と妖霊の能力を併せ持つ。アムリタとは異なって、彼は人間の乳母に人間として育てられた。ラスマーンの怒りをかって棺に閉じ込められ、幽閉されていた。
 ラスマーンの血を引く“王”の力に目を付けられ、シェオール王国の貴族達の残留思念に憑依されて操られ、小王国連合で信奉者を集めジャハンナムの支配者となって地上へ戻ることを画策していた。
 クルシュら〈逢露〉によって救い出され、現在はその力の大半を失ってシェオール郊外で暮らしている。

 

獣の国リンダール

 勢力混在地域の一王国。大密林の幻鏡域から現れた伝説の“千獣王”に従ってジャハンナムを訪れた蹄の民、牙の民、翼の民、尾の民の4つの獣人の部族が寄り集まって建国されたとされる。現統治者は翼の民の王女ヒミカ。
 元来強力な獣人の軍隊を持ち、ながらく隣国の包囲に対抗していた経歴から猛者も多い。紫杯連の支配とは無縁の地域だったが、壷に入った頽廃の果実酒は伝えられており、王宮警護の御庭番は代々享受者となる慣わし。

“銀糸雀”ヒミカ【幻鏡使い/銀糸の民】
 獣の国リンダールの姫君。有翼種の獣人の民の王女として生まれたものの、体が弱く空を飛ぶことができなかった。風貌は銀糸の民のそれだが背中には銀色の翼があり、政務の時は種族の代表であることを示すため銀の嘴と飾り羽根をあしらった冠をかぶる。独学で幻鏡術を学び、〈逢露〉の面々と知り合って後に享受者となった。

“血華の”シャールディー【ソードダンス暗殺士/獣人(有翼種)】
 享受者となりリンダールの御庭番を務める孔雀の獣人。ヒミカを溺愛しており、両手に血華の轍・罪を構えヒミカに害するものを処断する。リンダールがソラリスの信奉者によって危機に陥っていた折には、王国を出てソラリスに組する代わりにヒミカの無事を護ろうとしていた。

“黒白の”クシュリカ兄弟【鷹匠暗殺士/獣人(有翼種)】
 リンダールの御庭番を務める兄弟。鷹と梟の獣人。シャールディーの離反には賛同せず、ただ一人王国に残ってヒミカを護っていた。

“白翁”メロエ【大臣/獣人(草食動物)】
 リンダールの草食獣人の部族、“蹄の民”の長。ヒミカを案じ支える老齢の山羊の獣人。

 

アーダム商会

 ガシムの実家であり言論都市ウァスに本店を構える貿易商。幻鏡術を使った広域大量輸送に着目し、一代で莫大な財産を築いた。

イマード・アリ・アーダム
 長男。床に伏せった父の代わりに商会を取り仕切る。家を出たガシムの商才を惜しんでいる。

ナーデル・アリ・アーダム
 次男。父への反発から独立し、賭博都市カリュオンで闇の商人〈征服者〉の代表代理となっていた。メレイヨキの邪霊律を用いたカード賭博『ラスマーンと奴隷』で敗北し、現在は牢につながれている。

 

シュメルカ

 刀術発祥の地とも言われ、古くより伝わる“双牙流”と“刻死流”のふたつの刀術の流派の道場を抱える王国。現王マシューロは老齢だがいまだ王位を譲るつもりはないらしい。

“暴れん坊将軍”ムシュネーロ【刀士/人間】
 シュメルカの第3王子。女好きだがどこか憎めない青年。享受者ではないが刀士としての腕前はかなりの達人。現王に対しては反発を覚えているが、血は争えないことに懊悩する。12人の妻と8人の子供がいる。

ラコーン【刀士/半妖霊】
 急逝した師、クガンに代わり双牙流の師範を務める盲目の刀士。

“黒死鳥”ガーベラ【暗殺刀士/人間】
 “刻死流”の師範代。実力はあるのだが本気を出して戦えた試しがない。

 

“紫豹”

 邪霊に関する魔具を取り扱うという商人。その正体は首領級邪霊メレイヨキの意を汲む商人たちの共同体。煉獄を制する力を得ようとしてソラリスの棺を開けようとした豹の炎術士ザムリラもその一人だった。賭博都市カリュオンに本拠を持ち、〈征服者〉という強大な財閥をつくっている。


“銀沙”
袈唇の享受者が使ってたりする謎の術技《銀沙術》で使う銀色の砂。人間の魂を水銀に漬けこむ疑似的な“獄”で生成されるらしい。とある事件がもとで〈逢露〉に数十点分が保管されているらしいが…?
カーラナーヤ【覇杖闘士】 総ランク目算60
巡礼中の蛇杖尼僧。

過去の登場人物。再登場したりするかも。

シンバッド【神語座空鷹使い/人間】
 ファファール海の交易ルート開拓で財をなし、夢とロマンと冒険の旅に明け暮れる商人。冒険家としては致命的なまでに方向音痴。口八丁手八丁と強運で生き残ったといっても過言ではないが、実力も一般人としては達人と呼んで差支えないレベル。アンブロム王女ナラヤンガ姫と駆け落ちして座空で各地を回る日々…らしい。
“嵐の王”ウーフーラ【妖霊】
 ファファール海の王国アンブロムを含むクード諸島を領地とする妖霊。ソラリスを主と認め、スィームルグを入れる鳥籠や、ラスマーンの遺産の1つなどの財宝を渡したようだ。
ヤスミナ姫【呼気使い/人間】&イズラ姫【?/人間】
 ファーユの幻鏡域ファファール海の島国アンブロムの王女2人。妹のヤスミナが曰く「超絶美女」。アクティブで幻鏡域の外まで恋した相手(シンバッド)を追いかけたり、ハマーに水を吹きかけるなどお転婆ぶりを発揮するお年頃。姉のイズラは影の薄い長い黒髪の女性。ヤスミナを引き取りにきたときに身に着けていた魔具が気にかかるが…?
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