ゲヘナ雑芸団編

設定・レギュレーションなど

コンセプト

設定は旅芸人一座。紫杯連の別働隊を兼ねる雑芸術の一座をパーティの設定とする。ジャハンナムを旅して回り、情報収集と任務にも就く。
　基本的には各地を旅しながら芸を披露して路銀を稼ぎ、任務があればそれを遂行するまた旅モノ。「訪れた新しい街で新しい事件が起こる」がテーマ。

ＰＣ作成

ＰＣは総ランク７で作成する。初期作成のＰＣに加えて所持金１０００Ｄｉ、３ランク３フリーポイントで作成すること。この３ランクは必ずいずれかの雑芸術の成長に費やすこと。（７ランクの内訳は自由な術技４ランク＋雑芸術３ランクとなる）。
　雑芸術のみ７ランク取得する場合は、好きな一般技能を３レベル分獲得する（同じ一般技能は２レベルまで重複取得可能）。
　できることならばＰＣは各人別々の雑芸術を覚えていることが望ましい（たとえば全員揃って座空乗りとかいうのは絵的に微妙なので）。
　また、同じくフリーポイントを使って歌唱、舞踊などの雑芸に関係するイメージの一般技能を最低１レベルは修得すること。剛力で力自慢とか、感覚鍛錬で目を閉じてナイフ投げとか、理由がこじつけてあればＯＫとする。各人、自分のＰＣが旅先で披露する雑芸のイメージを作っておくことが望ましい。
　また、ＰＣには所属する紫杯連のコネクションを自動的に１レベル、雑芸術に長けていることから、＜道々の絆＞のコネクションを１レベル与える。

成長・報酬

シナリオ終了時、３ランク３フリーポイントを与える。このうち１ランクは雑芸術の成長に使用すること。またシナリオクリアとは別にシナリオに関わるフラグを設け、これを達成した場合にさらに１ランクを与える。
　総ランクはこの追加１ランクを数えず、１６（１９）のように計算する。総ランク成長などは追加ランク分を除いた能力値で計算する。
　報酬は通常の依頼任務に対するもののほか、各シナリオの終了時、街などで披露した雑芸術の達成数に応じてボーナスを与える。
　芸による報酬は金額は雑芸術の判定達成数＊雑芸術レベル＊１００Ｄｉとする。これらの報酬も鑑み、紫杯連からの報酬は通常の半額ほどに。

キャラクター紹介

雑芸団「アッダバラーン」一座

紫杯連〈界螺〉の一部隊としてジャハンナムの各地を偵察するキャラバン。表向きは雑芸団に偽装し、あちこちを旅しては芸を披露している。裏向きの顔は非公式な紫杯連の移動支部であり、馬と馬車２台を含むおよそ１０名ほどのＰＣを含む団員は皆紫杯連の構成員である（なお、全員が享受者というわけではない）。
　直属上司は紫杯連の幹部であるヒグマの獣人。最近新人の鹿の獣人に圧され気味だとか。毎回本部からは鷹便やお目付け役の享受者などが派遣されて、指令を伝える。

団長【人間・男／炎術師？】　３０歳（ＮＰＣ）

曲者揃いの一座を率いる、頼れる好人物。経歴本名不明の謎の人物。ＰＣたちの直属の上司。紫杯連〈界螺〉の中堅幹部のはすだがあまりそれらしくもなく、上下隔てなく付き合いも見聞も広い。ＰＣを含むキャラバンへの任務は概ね団長によって振り分けられる。

サテュラ／イスカンダル【人間・女／術技なし】　９歳（ＮＰＣ）

小鳥、ネズミなどの小さな動物を操る芸を見せる盲目の少女。引っ込み思案で恥かしがりやだが、芸を披露する時だけは積極的。相棒の愛犬イスカンダルとは〈傷那〉と〈危那〉で心を通じ合っている。紫杯連支部との連絡に使われる鷹便などの設備は彼女が管理する。

クトゥブ・ファム・アル・フート【人間・男／蛇鷹使い】　３８歳（真性）

ハゲでヒゲで笛を吹くと蛇やら鷹やらが寄ってくる怪しいおっさん。年の功で分隊の指揮を取る。一味が雑芸披露中に、脇のテントで賭場を開いている。鷹の目、蛇の目でイカサマを見逃さない胴元。

ハラフ・アーレフ・アル=クード【銀糸の民・男／呼気使い】　２２歳（Ｒｉｚａ）

壁に向かってさまざまな色粉を溶いた色水を噴きつけて絵を描く壁絵の芸を持つ（《職業：絵描き》１／感覚）。屋台で肉を焼くパフォーマンスもするが、あまり好きではないらしい。短髪にターバンで髪を隠している２０代の男性。名前は「クード部族のアーレフの息子ハラフ」だが、先祖がファファール海にあるクード諸島と関係あるのかどうかは不明。

サクア（サクイエル）【堕天使・女／水芸風術師】　１３歳（しろみけ）

半透明の羽根がトレードマークの水芸使い。ジャハンナムでも希有な氷の魔術を使う。ハラフが火を灯しサクアが消す、というルーチンは一座の日常と課している。日ごろの鍛錬に余念がなく、日々水芸を磨いているが、果たして彼女がまだ見ぬ“水術”の創始者となる日が来るのだろうか？

カスタナ＆スカーラ【人間・女／暗殺ジャグラー海妖使い】　１０歳？（ゆっけ）

水も滴るいい幼女。騎乗にジャグリングをはじめ多芸な雑芸を披露する。夜は海妖のスカーラに翻弄されているが、カスタナはなんとか吸い尽くされぬよう枕事の鍛錬に余念がないとか。

オリジナル雑芸データ置場

雑芸術：水芸

　
初期獲得装備：〈喚水〉２個
　使用中、１０分間乾燥によるペナルティを受けなくなる。
　
専用装備：〈碧水の筒（へきすいのつつ）〉
　水を操る魔具。翡翠で作られ金銀で装飾された六角注状のをした長さ２０センチ、太さ５センチほどの水筒。本来は“水や氷の術”を扱うための上級魔具だが、術技レベル３Ｌｖ以上の「雑芸術：水芸」によって限定的に効果を発揮できる。
　〈碧水の筒〉には「雑芸術：水芸Ｌｖ＊５点」までの“水点”分の水（目安として１リットル１点）を入れることができる。〈碧水の筒〉の中の水点を使う限り、「雑芸術：水芸」は乾燥のペナルティを受けず、〈碧水の筒〉の中の水点を気力の代わりに消費することで「雑芸術：水芸」の魔術を使用できる。このとき、水点と気力を併用して消費することはできない。
　〈碧水の筒〉は水を入れると非常に重くなってしまうため（それでも魔法の強化により本来の重さからは軽減される）、筋力による武器の所持制限に数えられてしまう。使用時には片手に持つ必要がある（もちろん〈碧水の筒〉を持つことによって雑芸術：水芸の判定はペナルティを受けたりすることはない）。
　また、〈碧水の筒〉には妖霊使役の上級魔具と同様に宝石を加工して嵌めることができる。６つの面のうち２つに魔具としての装飾を刻まれているため、加工可能な場所は５つ。現状、サクアの持つ〈碧水の筒〉にはアクアマリン、クリスタルが一つずつ嵌められているので開いている加工可能な場所は２つ。
　現在判明している宝石の効果は以下の通り。宝石を複数嵌めた時にどのような効果があるか、これら以外の宝石がどのような効果を表すかは不明である。

• アクアマリン
  • 外から水を詰めなくても、１時間あたり雑芸術レベル点、水点が回復する。
• クリスタル
  • 水妖の【氷を操る】に似た効果（幻洋奇譚Ｐ２１）をランク２まで得ることができる。
    • 所有者は「寒冷耐性」を得る（常時）
    • 「○標準」の行動で吹雪を起こせる。所有者は「雑芸術：水芸」の判定数と同じ点数の水点（「任意の点数の水点」ではないことに注意）を消費して、「雑芸術：水芸」の判定を行う。対象は自分中心半径１０ｍ／任意、３０＋効果値点の寒冷属性ダメージ。装甲無視、抵抗消滅。抵抗は精神抵抗で行う。さらに効果範囲内に地面なら深さ３０センチの雪を積もらせ、海面なら厚さ１０センチの氷を張らせて「足場が悪い−１」の修正を与える。船などは移動できなくなる。
• エメラルド
  • 「雑芸術：水芸」の魔術の強制力を＋１、効果値を＋３する。また「雑芸術：水芸」の判定数までの任意の水点を消費することで氷の矢印を精製し、消費した水点＊１００ｍ以内にいる術者の知る存在一人の居場所を知ることができる。

　
■追加魔術

４レベル（合計ランク２０〜）

○【凍らせ雪ぐ天水】（こおらせすすぐてんすい／ウィンタリー・ミックス）
［標準］
最大ランク：３
消費気力：４／５／６
範囲：個人
射程：１０ｍ
時間：一瞬
抵抗：半減（連撃終了）
　極低温の高圧の水流を矢のようにぶつけ、敵を穿ちます。３回まで連撃が可能です。判定の基準値は４で、連撃増加値は基本のままです。この魔術による連撃には闘技は使用できず、闘技チットも得られません。
ランク１：　ダメージは「３＋効果値」点の「水属性」になります。
ランク２：　ダメージは「４＋効果値」点の「寒冷属性」または「水属性」のどちらかになります。魔術の使用時にどちらの属性かを決めることができますが、連撃中に属性の変更はできません。
ランク３：　ダメージは「５＋効果値」点で「寒冷属性」および「水属性」の両方の属性を持ちます。この時、汎用能力の「○○に弱い」はどちらか一方を持っているだけで適用され、「○○耐性」「○○無効」は両方を持っていない限り適用されません。
　

キャンペーン予定

• 燃える花と見えない大河
• バルバホーンの錬金術兄弟
• 四足たちの森
• 必殺！！仕置人
• 酒の魔王
• 吹けよ吹け、南の風
• 脚を取り戻せ！
• 荒野のマイナス卿

• 賭博堕落録レイジ
• 瓦礫の空に茂る緑
• アブラハムには七人の嫁
• 蛇は語る、彼の地の災い
• 地平に聳える彼の名の墓標
• 女王獅子と夜魔の姉妹

Ｑ＆Ａ

• ハラフ
  • 裁定は微妙な気もするけど、【延息】で攻撃が射撃になるという記述も含めて、火吹きの攻撃は武器による攻撃扱いということにする。公式にエラッタ等出ればその時に対応します。
• クトゥブ
  • 〈賭博〉で賭場はイメージ的に面白いのでおｋの方向で。シナリオにも絡みそうなのでありがたい。賭場の胴元として儲かという演出なら雑芸を披露して金を得るのと似たようなものだと思うし。報酬は〈賭博〉の判定達成数＊雑芸のレベル＊１００Ｄｉとします。
• サクア
  • 水芸については、人の生活する街中や木々があるような場所では達成数の減少は怒らないものとする。また、乾燥した地域でも魔具〈喚水〉を使うならば１０分間、海妖の能力「水と風」を使うならばいつでも達成数の減少は起きないものとする。
  • 風術師の基本能力である「自分の周囲２０ｍの温度、湿度を快適に保つ」でペナルティを打ち消せるかは、周囲の状況を鑑みて行う。