ＣＤなトレンチコートとボルサリーノ。古き良きレッガー、それもマフィアというやつの象徴である。そのようなペルソナを持つこの男もどこかのファミリーの殺し屋か何かと誰もが思うだろう。事実その腕前は紛れもなく一流である。だが、彼は特定のファミリーにも、組にも、他のどの組織にも所属していない。彼はいわゆる渡世人と呼ばれる人間で、当てもなく世の中を渡り歩き、ただ一宿一飯の恩義の為に、その力を振るっている。また、無頼とはいえ、いざ恩義を受ければ誰に対しても仁義に厚く義理を重んじ、彼らの為にどのような相手であろうとけじめをつけさせる侠客である。そのため、個人、組織問わず、彼を助け、また助けられた者は数多い。その力と人柄を買い、彼を引き留める者もまた数多い。だが、彼は例えどんなにキャッシュを積まれても地位や名誉を約束されても決して一つ所に留まる事は無く、まるで死に場所を探すかのように放浪を続けている。
　何故これほどの男がこのような生き方をしているのか。それはこの男の過去と同様に自らの口から語られることは無い。だが、世界を渡り歩いているという通り、各地の犯罪組織の内情、とりわけ沈黙の掟を貫くカーライル・シンジケートについて精通している。最も、その内容がよほど仁義に悖るようなもので、受けた恩義を返すようなものでなければ、自身の事同様多くを語るようなことはしないが。
　そのような事もあってか、彼に関する、とりわけ過去については様々な噂があるが、彼が元カーライル・シンジケート、それも「円卓の騎士」と呼ばれる最高幹部の一人であったという噂もあながち全くの出鱈目ではないのかもしれない。さらに噂は一人歩きし、彼こそアーサー・カーライルを助け、組織の創設に大きく貢献し、最高の名誉を授かった男であるという話もある。だが、そんな男があの組織を離れる事が果たして出来るのか、何より最高の名誉を捨てる事が出来る者が果たして存在するのだろうか。疑問は尽きず、結局全ては憶測の域を出ない。だが、決して自らの為に動かぬこの男が誰かの為にその力を振るう時、この世の最も下衆な連中に相応しい報いが下ることだけは確かなことであろう。


　好きなうまい棒はキャラメル味。甘く上品な味わいが特徴で、甘いものは別腹の貴婦人の御用達である。勿論クールな男性が嗜むにも相応しいといえよう。一般のものより少し短いこの味をあえて選ぶあたり、甘党なのか、もしくは単に過酷な日々のカロリー補給を兼ねているだけかもしれないが、それが本人から語られることは無い。

経験点消費：392
▼能力値上昇：170
▼技能修得：280
▼常備化：62